大阪・心斎橋の老舗占い館【占龍館】
代表の黄麗です。
~とんでもない霊能者との体験談~
残念ながら世の中には、悪質な「霊能者」がいます。
実は、黄麗はそういう悪質な霊能者に出会ったことがあります。
今回は、かなり昔の体験談をお話させて頂きます。
それは、私がまだ25歳の時でした。(26年も前の話です)
女性の友人が「神戸まで付き合ってくれ」と、頼むのでした。
友人は、女性霊能者の元に通っていて
そこに付いて来て欲しいと言うのです。
付いて来て欲しいと頼まれて
断る理由もなかったので、付いて行く事にしました。
「その霊能者にはいくら支払うの?」私は友人に聞きました。
「決まっていない。1万円ぐらいでいいと思う」
ならばと、私は御礼として1万円をのし袋に入れました。
神戸近くの駅に着くと霊能者という女性が迎えに来ていました。
中背で少し痩せている普通のおばさんといった感じです。
5分ほど歩いて、古びた小さな民家に入っていきました。
畳の部屋に案内されると
そこには、20cmぐらいの千手観音の仏像が祀ってありました。
部屋には他に4人の女性がおりました。
さて、仏像の前で霊能者は拝み出しました。
お経なのか、なにかブツブツと小声で唱えています。
しばらくすると、後ろに振り向いて
私達の方を見て、こう言いだしたのです。
「現在、イランとイラクが戦争しています。
昨日もこの千手観音さまの所にアッラーの神が
戦争を止めてくれるようにと頼みに来られました。」
(この時期は湾岸戦争がありました。1991年です。)
私はそれを聞いた瞬間に
「この、おばさんは、馬鹿じゃないの?
なんで、アッラーの神がここに頼みに来ないとあかんねん!
イスラム教徒が聞いたら、怒るで!」
と思ってしまいました。
もう、その時点で私は霊能者に対して不信感いっぱい!!!
でも、恐ろしいことに、
他の女性たちは、それをおかしいとも何とも思っていないようです。
「このおばさんに憑いているのは動物霊の類いだな」と私は思いました。
さて、なにやら神様が降りられて
ひとりひとりにお言葉を下さるそうです。
私の友人には
「だいぶ良くなって来られましたね。身体を大切にしなさいと
薬師如来さまからお薬が出ていますよ」と声を掛けました。
そして、何もないのですが薬を渡すふりをして、友人も受け取るふりをしました。
他の女性達にもありきたりな言葉で、褒めて諭して・・・
私の順番が回ってきました。
すると、急に「エイ!エイ!エイ!」と呪詛の九字切りをしだしたのです。
「あなたのご先祖様は、めちゃくちゃです。
今、私がもつれていたものを切ってあげました。」
はぁ?それは、どうも。
「とんでもない因縁です。
この部屋から出たら無事に帰れないです。
あなたは死んでしまいます。」
えっー。
「私がそうならないように、千手観音様に拝んであげます」
もう、腹が立ったというか、びっくりしたというか・・・
終始、私は無言でした。
「拝みましたが、まだ足りません。
あなたはここに通わないとダメです。
そう決めないと、帰る時に死んでしまいます。」
なんと、その手法で来ましたか!
私は用意してきたのし袋をお渡しして
「大丈夫です!」とちょっと怒った口調で言って
友人とその民家から出ました。
友人は、その霊能者になんの疑問も持っていませんでした。
きっと、誰かを連れてくるように言われたのだと思いました。
友人に向かって聞きました!
「なにあの人! なんで、あんなところに通っているの?」
友人は・・・
「初めて行った時、私の体の具合の悪い所を当てられて
何回か通っているうちに治ったから…、でも、まさか
今日みたいなこと言うなんて…、私にはやさしかったのに。」
と憤慨している私を見て、少し申し訳なさそうに答えました。
「帰る時に死ぬ」と予言された身になってしまった私。
そんなの嘘!と思いつつも、
「やはり、もしかしたら・・・」とか、万が一という思いです。
「大丈夫です!」と啖呵を切ったものの、
大阪の自宅にたどりつくまで、
交通事故に遭わない様にとか、内心はドキドキ。
とにかく、周囲に慎重に気を配って帰宅したのでした。
「ほら、ちゃんと帰れたじゃない!
あのニセ霊能者め!」
自宅に着いて、ほっとした瞬間に無性に腹が立ってきました。
この体験は、
のちのち占い師のプロとなって仕事をしていく上で
ある教訓になりました。
真理を見極めることが、ウソ、妄想、迷信を見破るのです。
占いの勉強をしていても、
本には沢山の間違いが書かれてあります。
若かりし頃の体験は、
反面教師として、私にとって必要な体験だったと言えます。